金瓶梅の世界があまりにも(いい意味で)むちゃくちゃなので

トリックスターは潘金蓮というのがどうもしっくりこない。


まともだった呉月娘の方がよっぽどトリックスターじゃないかと思えてくる。

あと、読み間違えてたのかもしれないけれど、婦人の誰かが出家しなかったけ?

その人の方が、金瓶梅の世界ではトリックスターのように思えてくる。


そもそも新しい登場人物が出てきて

問題を解決していくのが物語だと思うんだけど、

新しい登場人物が登場するたびに物語がむちゃくちゃになってくるw

それが金瓶梅。


新しい女が出て来るたびに手を出し、

子どもの小間使いが出て来たら男色に手を出し、

媚薬っていうかバイアグラで主人公が死んでいく。


欲望に満ちた世界観は

世界をおもいっきり皮肉っている。

正直者が馬鹿を見る世界を皮肉る。

欲望をむき出しに生きた人々を皮肉る。


じゃあ呉月娘が幸せだったかというとそうでも決してない。

出家したからって幸せだろうか?とも思う。


それとも欲望むき出しに生きた西門慶や潘金蓮が幸せな生き方なのだろうか?


答えはペンネーム笑笑生にあるのかもしれない。


メモーーーーーーーーーーー


P141 『金瓶梅』の作者は年月日に神経質にこだわりながら、物語世界を展開してゆく。さらに、登場人物の年齢にも過敏であり、金銭についても実に記述がこまかい。年齢や日付をことさら克明に記述するのは、男女関係のもつれを描く「話本」や「擬語本」の短編小説において、物語世界のリアリティを高めるために、しばしば用いられる手法である。やや数字狂的な傾向のある『金瓶梅』の作者は、この常套的手法を格段に強化して用いているといえよう。



P210 三國志平話→三国志演義で一番重要なのは張飛から曹操にトリックスターが変わった事

P213 (『金瓶梅』は)先行する三作が、長い時間にわたる、不特定多数の講釈師の語りの集積から生まれたのに対し、十六世紀の明末に誕生した『金瓶梅』にいたってはじめて、中国古典白話長編小説は最初から単独の著者の手で「書かれたもの」となったのだ。

P214 『金瓶梅』が成し遂げた中国小説史上の転換は比類なく大きく、決定的なものであった。

P215 (『金瓶梅』は)中国古典白話長編小説の金字塔


トリックスター=物語を大きく揺さぶる